
古代ギリシャには、時間を表す言葉が2種類あった。
「クロノス」と「カイロス」だ。
クロノスは白髪の老人の姿で表され、時計の針の動きそのままの時間を意味している。
私たちが普段使っている時間だと思ってもらえばいい。
一方、カイロスはちょっと違った性質の時間を意味している。
言葉で説明するのは難しいが、「今だ」と感じるタイミングのようなものを指す。
クロノスが量の問題であるのに対し、カイロスは質の問題だ。
カイロスを感じることができるのは、今この瞬間を生きているときだけである。
考えてみると意外だが、そもそも私たちには「今」しかない。
未来や過去は想像のなかにあるだけで、けっして触れられない。
私たちの行動が何らかの力を持つのは、今ここにおいてだけなのだ。
引用:エッセンシャル思考
グレッグ・マキューン 著
高橋璃子 訳
かんき出版より
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