
江戸時代の中期に細井洲(へいしゅう)という儒学者がいました。
米沢藩の財政を立て直した、あの上杉鷹山が師と仰いだ人物です。
その細井平洲の教えの一つに「先施(せんし)の心」というのがあります。
先施とはいうまでもなく、先に施すという意味です。
わかりやすくいうと、
「自分から率先して挨拶する」
「自分がまず笑顔をつくる」
「自分がまず相手を敬う」
「口論になったときは、自分が先に謝る」
など、良いことは人に先駆けて行うことが大切になる、と説いているのです。
人に尽くす、人を助ける、人に親切にするといった愛と善意に満ちた行為も例外ではありません。
自分が大変な状況にあっても、苦しくてつらい状況にあっても、他人からヘルプを求めるまえに、先に他人の要求に応えてあげるようにするのです。
すると、「他人のお役に立つことができた」という思いがこみあげてくるため、自分の心にポジティブな感情が増大していきます。
すると「自分は大変な状況にある」「苦しくてつらい状況にある」というネガティブな感情がだんだんと薄らいでいきます。
しかも、それは苦境下における徳積みにつながります。
そのため、通常のそれよりも数倍の預金を宇宙銀行へ積んだことになるため、やがて大きな恩恵を授けてもらうことができるようになるのです。
《苦境下のときに徳積みを行うと、莫大な利息がつく》
引用:植西聰 著
『ツキを呼ぶコツ』ぱる出版
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