日本人の道徳心

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花嫁 いいため話
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日本では昔からそれが神道であれ、仏教であれ、各家庭では神棚や仏壇に礼拝をし、“祖先を尊ぶ”という行為を当たり前のこととして続けてきた。

私が子供だった頃、我が家では「誕生日を祝う」という習慣はなかったが、「祖先を尊ぶ」という習慣は生活の中に当たり前のこととして存在しており、親族の命日には必ず母が花を供え、ご先祖様に対して家族で感謝の気持ちを表したものである。

イギリスの小説家であり批評家としても知られるギルバート・キース・チェスタトン(19世紀末~20世紀初頭にかけて活躍)は、かつて

「今現在、生きている人々の意見を取り入れる民主主義は、“横の民主主義”である。

それに対して亡くなった人々(祖先)がどのように思うか、考えるかを考慮する民主主義が“縦の民主主義”である」と述べた。

日本人は「死んだ祖父(祖母)が生きていたらどう考えただろう?」

「ご先祖様たちに恥ずかしくない生き方をしよう」など、祖先たちの視点で物事を捉え、考えようとする習慣がある。

これは日本には古くから“縦の民主主義”が存在し、それが連綿と伝統的に続いている証である。

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日本人の道徳心

渡部昇一 著

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