
呼吸は吐くことだけで成り立つものではありません。
吸う作業もしなくてはならない。
吐くと吸う、2つの作業がセットになって安定的に繰り返されることで、初めて正しい呼吸が可能になります。
このことはちょうど、エネルギーが押すと引くの2つから成り立っていて、
そのどちらが欠けても、効率よく動力が取り出させないことによく似ています。
押すだけではダメ、むろん引くだけでもダメ。
押すと引く、加えると抜くの2つの要素をバランスよく使い分けたり、
両方の力をうまくかみ合わせたときに、最大の力が発揮できるのです。
相反する2つの要素をトータルに活用する大切さは、
呼吸やエネルギーに限らず、ものの見方や考え方、
仕事の仕方、組織の運営法、人の育て方にいたるまで、あらゆることにあてはまるのです。
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出典
[「抜く」技術]
上原 春男 著
サンマーク出版 より
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