大切にされたお金はうれしくなって、友だちをどんどん連れてきた!!

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お金を大切に いいため話
画像:free-fortune.jp

ある金持ちのところへ、一人の男がやってきた。

どうしたらお金持になれるか教えてほしいというのである。

お金持ちはその男を井戸端につれていき、底のないバケツに水をいれ、台所へ運べという。

いわれた通りに一日とりくんだが、台所へは一滴の水も運ぶことができなかった。

夕方になって、お金持ちのところへ行き、今日のありさまを報告すると、お金持ちは、「明日また来なさい」という。

男は、お金持ちになる秘訣を教えてくれといっているのに、何を考えて、こんなつまらないことをやらせるのだろうと思いながらも、明日はきっと秘訣を教えてくれるにちがいないと、気持ちを整理した。

翌日、また井戸端へ連れてこられた。

「昨日と同じように作業をしなさい」という。

男は人をバカにするのもいい加減にしてくれ、と頭に血がのぼって、金持ちにくってかかろうと思ったが、よくよく見ると昨日と違っているのは、つるべに底がないがバケツには底があるのである。

男は一生懸命水を汲んだ。

底のないつるべでもポタポタと水滴がついてくる。

一日とりくんだ結果、バケツに半分ぐらいの水がたまった。

男はお金持ちの教えんとしていることがよくわかった。

お金持ちになるのにうまい方法はないのである。

いくらお金は入っても、それ以上に使えばお金はたまらないのである。

ところがわずかなお金でも大切にためていけば、やがて、少しずつでもお金は残るのである。

ある著名な菓子店舗の社長が商売を始めた頃、毎日、お金が入ってくるのがうれしくて、大きな金庫を用意して、お札一枚一枚にアイロンをかけ、金庫にしまいこむときには、「どうぞおあし様、わずか一夜の宿ではありますが、ごゆっくりお休み下さいませ。また、明日は忙しい旅にお出かけいただきます」といったという。

すると大切にされたお金はうれしくなって、友だちをどんどん連れてきたという。

お金をためるコツは、お金を大切にすることにあるのは間違いのない事実である。

世の中、拝金主義がふえてきて、バブルの頃は一億総マネーゲームに力が入っている感があったが、お金というものは苦労して手に入れたものでなければ本物といえないようである。

昔から泡銭(あぶくぜに)は身につかずである。

苦労しないで入手したお金は、簡単に手元を離れていってしまう。

お金は手元に引き寄せる力と同じぐらいに、手元にとどめる力が必要といえる。

『眼からウロコが落ちる本』

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