
たいていの仕事ってね、暇より忙しいほうがいいんです。
それでも暇なときは、忙しい波動を出すといいんです。
ただ、忙しそうにすればいいんだよね。
例えば、私が洋服やさんをやっているとするよね。
それで、お店にお客さんが入ってくる。
そのとき、暇だからって「何をお求めですか?」なんて声かけちゃいけないの。
なぜかって言うと、お客さんは「的をかけられた」って感じるから。
そういうときは、よそで服をたたんだり、値札をつけかえたり、何でもいいから忙しそうにしているんです。
そうすると、お客さんはそれぞれ好きなように店内を見て歩く。
で、何か用事があるときは、「すいません」って呼ばれるから、そのきに初めて「はい、何でしょう」って言えばいいの。
「お店が忙しい=いいもの」
お客さんって、だいたいこんなイメージを持っているんです。
だから、お店の人は、いつも忙しそうにしなきゃダメなの。
お客さんを安心させるためなんです。
例えば、おそば屋さんで出前が忙しいとするよね。
そのとき、黙って出前していたら、相手には忙しいってわからないんです。
だから、配達ついでに、さりげなく「いやぁ、出前が忙しくてお待たせしちゃってすいません」ぐらい言うの。
それを言うか言わないかで、天と地ほどお店の印象って違ってくるんです。
忙しいお店だって思えば、お客さんは「ここは人気店なんだな、また注文しよう」ってなるかもしれない。
だけど、暇そうな店だと感じたときは、「次は違う店で注文しよう」と思うかもしれないよね。
それでね、相手に忙しいことが伝わったら、服装なんかもちょっとずつ変えるの。
相手は、ちょっと腕時計が変わっただけで「ここの店長さん、いい時計をしているから、このお店はもうかってるんだな」って気づくものなのです。
お客さんって、意外にいろんなことを見てるものなんです。
『斎藤一人 お金に嫌われない大成功の仕組み』マキノ出版
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