
銀行王と呼ばれた安田善次郎氏が千両分限者(億万長者)となる夢を実現するためたてた
“三つの誓い”というものをご紹介させていただきます。
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“三つの誓い”
一、独力独行で世を渡り他人の力をあてにしない。一生懸命働き、女遊びをしない。遊び、怠け、他人にすがるときは天罰を与えてもらいたい。
二、嘘を言わない。誘惑に負けない。
三、生活費や小づかいなどの支出は収入の十分の八以内に止め、残りは貯蓄する。住宅用には身代の十分の一以上あてない。
いかなることがあっても分限をこえず、不相当の金を使うときは天罰を与えてもらいたい。
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中でも三つ目の誓いが安田善次郎の伝説としてよく知られている。
最初は生活費を八割ではなく五割くらいに切り詰めようか、と考えた。
五割でもおそらく何とかなったはずだが、長続きしなくては意味がないと思い直し、八割にした。
毎月末に決算をし、いかにやむを得ない臨時の支出を要する場合でも、先ず純利益の中から二割を差し引いた残りでなければ決して使わないよう心掛けた。
引用:銀行王 安田善次郎
北康利 著
新潮文庫
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