お金持ちの感情論

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たばこ いいため話
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仕事を通じて出会ったお金持ちの中には、その後、しだいに個人的なお付き合いへと進んでいった方も多くいる。

彼らに対して、時には冗談まじりとはいえ、つい言い過ぎてしまったこともあった。

だが、仕事で成功し、お金も十分手に入れ、超然と人生を謳歌している彼らは、そんなことで感情的になったり、まして怒ったりしないのだ。

思うように事が進まないとすぐにイライラしてしまう私はそのたびに恥ずかしくなり、その気持ちを隠そうと、さらに感情が揺れ動いてしまうというありさまなのだが。

いつも上機嫌でいることは、いまや大人のマナーだといわれている。

ちょっとしたことでキレるなど、自分の感情もコントロールできない人は一人前の大人と認められない。

まして、仕事の世界では、感情の波が激しいと判断や指示にも影響が出てしまい、ミスをしがちになる。

私が尊敬している方の1人に、とりわけ上機嫌な人がいる。K氏である。

私は、彼の軽い笑みを含んだ表情が陰ったところを見たことがない。

それどころか、とても忙しくしているので疲れている日だってあるはずだが、そんな様子も表情に出さない。

あるとき、思い切ってK氏にその秘訣を聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。

「私だって普通の人間ですから、腹の虫がおさまらないときもあれば、疲れから、気分がすっきりしないことだってあります。

そういうときには、自分をちょっと上から見てみる。

ドローンで空中から撮影するような感じで自分を見ると、不機嫌な顔をしている自分は、私が日頃最も軽蔑し、いちばん嫌いな人なのだと気がつきます。

そう気づいた瞬間、これではいけない。すぐに気持ちを切り替えようという思いが湧いてくるものですよ」

なるほど、気分が落ち込みそうになったり、苛立ちそうになったら、自分を突き放し、他人を見るような目線で見ていればいいということなのだ。

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お金持ちが肝に銘じているちょっとした習慣

菅原 圭 著

河出書房新社