
ある講演会が終わった後、四十代の女性が私のところに相談にきました。
「私は人生がつまらなくてたまらない。正観さんの言うように笑顔を投げかけてみたけど、ちっとも人生が幸せにならない。どうしてでしょうか」
その女性をよく見ると、眉毛はハの字に下がり、ちっとも楽しそうじゃありません。
笑顔を投げかけているようにはとても見えない。
「今、あなたは笑顔を投げかけているようには見えませんけど」と言うと、その女性からこう返ってきました。
「楽しいことがあったら笑顔を投げかけるように努力しています。ですが、つまらないと感じている時には笑顔にはなれないじゃないですか」
私は、「楽しいことがあったら」笑顔になったほうがいい、と「条件」の話をしているわけではありません。
ただ宇宙の法則のひとつとして、「笑顔を投げかけると笑顔になることが返ってくる」らしい。
「できる」「できない」という話ではなく、「投げたものが返ってくる」のなら、何を投げかけたら得なのか、という話をしているのです。
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「ごえんの法則」
小林正観 著
大和書房より
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