どういう選択をしたらいいと思いますか?

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選択の重要性

わたしは人から「どういう選択をしたらいいと思いますか?」とアドバイスを求められることがときどきあります。

しかし、相談されても正しい答えが何なのか、わたしにはわかりません。

だから、「よく考えて、断固、自分の信ずる道に行くよりしかたがないでしょう」と答えます。

結果として、その選択がうまくいくかどうかは本人次第です。

エマソンのいうとおり、本当のことは自分以外にはわからないのです。

そして、自分でも、本当に何ができるかはやってみるまでわからないのです。

難しい言葉ですが、「鉄案(てつあん)」という漢語があります。

「確固たる意見」という意味ですが、これこそ、植民地時代から発展してきたすべてのアメリカ人のモットーであったと思います。

先行きが何も予測できないような状況にあっては、自らの信じるところに基づいて断固として進んでいくしかないのです。

それはエマソンを読んだ明治の人たちも同じように感じたはずです。

明治をつくった維新の志士たちは、大体が下級武士の家の出身です。

彼らには幕藩体制の中、「このままいても、一生、足軽みたいなものだ」という気持ちがあったに違いありません。

だから討幕をめざしたという動機も、少なからずあったように思います。

一方で、討幕といっても、自分の仕える殿様を鉢植のごとく転封できる将軍家というものがどういうものなのか、想像もつかなったはずです。

ましてや、その将軍家を倒すとなると、まったく見当のつかないことだったに違いありません。

とにかくやってみなければ、その先がどうなるかはわからなかったのです。

思い切ってやってみたら結果としてうまくいった、というのが実際だったのではないでしょうか。

そう考えると、「わからないことでも勇気を出してやってみる」というところには、人生の転機があるといってもいいのではないかと思うのです。

『エマソン 運命を味方にする人生論』致知出版社