
自分のスイッチが、「前進」ではなく「バック」に入っている人は、感情的になります。
バックは怖いし、前に進まないからイライラします。
感情的になる人は、モードが「過去」になっています。
うしろを見ているのです。
たとえば、デートでレストランに行くと、予約が通っていませんでした。
彼はメンツがあるので、「今の話だと私が間違っているような言われ方だけど、あなた方のほうで予約をミスったということを、彼女の前ではっきりしてくれ」と言うのです。
これはあくまで過去についての議論です。
スイッチが「過去」に入っているのです。
ここで、「すみません、この近くで系列のお店に席があるか、ちょっと聞いてもらえませんか」と即座に言える人は、スイッチが「未来」に入っていて、前へ向かっています。
大切なのは、今これからごはんが食べられるかどうかという「未来」です。
「すみません、この近くで系列のお店に席があるか、ちょっと聞いてもらえませんか」と言う時、人間は必ず冷静な話し方になります。
「どっちが悪かったのかだけはっきりしてくれ」と言う人は、声が大きくなります。
声が大きくなっている状態は、「過去」にスイッチが入っている一つの証拠です。
未来のことで怒る人はいません。
怒るのは、過去のことです。
過去のことで怒っても、何も解決策にならないのです。
『なぜあの人は感情的にならないのか』ダイヤモンド社
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