
幸運の神様は、人の好き嫌いがハッキリしている。
次の条件が当てはまる人には近づきたくないようである。
1.ツキのない人と、付き合いをしている人。
2.物事を否定的に考えている人。
3.表情が暗く、ため息をつく人。
4.他人の言うことを聞かない人。
5.組織のルールを守らない人。
6.ウソをついて約束を守らない人。
7.傍楽(はたらく)ではなく、俺楽の人。
8.人に利益よりも損害を与える人。
9.うまい話にすぐ乗る人。
10.運の悪いことが多い人。
などである。
松下幸之助さんは、社長のときに、「自分は運が悪いと思っている人は採用しない方がよい。そういう人が増えると、会社自体も運に見放されてしまう」と言って、採用面接のとき、「あなたは、自分が運の強い人間だと思いますか?」と質問をした。
「はい、私は運が強いです」と答えたら、具体的に人物を確かめてから採用したのである。
社員に福の神が多くなれば、会社は伸びていく。
逆に貧乏神が多くなれば会社はサビれて倒産することになってしまう。
天龍寺管長でおられた関牧翁(せきぼくおう)さんは、
「自分は幸福だと思っている人が幸福なのです。
幸福を感じていない人は、どんな立派なことを言っても信じられません。
自分が不幸で他人を幸せにすることはありません。
むしろ、人を不幸にしてしまいます」
ということを言っている。
幸せや幸福は物質の多少ではなく、心の問題である。
同じ境遇にあっても、「同床異夢」のようになる。
一人は幸せだと思っても、もう一人は不幸だと思っているかもしれない。
できれば、私たちは現状を幸せと思うようにしたい。
現状が自分なりに努力してきた結果なのだから。
それを他人と比べて不幸だと思うことはナンセンスである。
人と会って話をするとき、幸せそうに笑顔で明るい話をすれば、きっと幸せな心になるだろう。
『眼からウロコを落とす本』
笠巻勝利 著
PHP文庫
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