天毛伸一「明日死ぬかもよ」

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天毛伸一 いいため話
画像:http://free-photos.gatag.net/

大学からの帰り道に、ふらりと立ち寄った書店で、何気なく一冊の本を手に取った。

そのなかには、こんなことが書かれていた。

「明日、死ぬかもしれないと思う今日と、明日は死なないと思う今日とは、今日が違う。生命力の燃焼の仕方が違う」

この言葉に出会った瞬間、頭から雷に打たれたかのように、全身に稲妻が走った。

鼓動が高鳴り、息をするのでさえ苦しい。

さらにその言葉に続く一節に心臓を貫かれた。

「一を得る為には、一を捨てなければならない。

時間のことである。

人生の持ち時間こそ、人間が最も大切に扱わなくてはならない『財産』だと思う」

手足の震えが止まらない。

その場に、立っていることさえできなくなった。

振り返ってみると、物心ついたときから、

(明日死ぬかもしれない)

ずっと、そう思って生きてきた。

そして二〇歳のとき、大震災を経験した。

なんの前触れもなく、ある日突然、たくさんの命が奪われた。

生きたくても、生きることを許されなかった人が、たくさんいた。

命は限られているんだ。

強烈に、そう刻み込まれた。

どんなことをしていてもいい。なにをしていてもいい。今日一日を大切に生きていこう。今、この瞬間を全力で生きていこう。

「時間とは、命そのものなんだ」

引用:独立不羈
天毛伸一 著
ダイヤモンド社