
脳の仕組みを知ると、幸せになるのは大きく二つの方法があることがわかります。
一つは、目標達成や夢の実現によって得られる幸せで、これをドーパミン的幸せと呼びます。
もう一つは、オキシトシン的幸せで、親切やふれ合いによって得られる幸せです。
ドーパミン的幸せには、得られたときの喜びや快感が大きいという特性があります。
大好きな野球チームがサヨナラ逆転満塁ホームランで勝ったりしたら、それこそ大喜びでしょう。
また、一生懸命に勉強してきて、第一志望の大学に合格したときなどの喜びもこれに当たります。
しかし、このドーパミン的幸せは長続きしません。
そのうえ要望がエスカレートして、今日も勝ったのだから、明日は連勝だ、と他者との競争のためにストレスにさらされるなど、マイナス面もあります。
一方、オキシトシン的幸せの方は、他者とのふれ合いや思いやりから生まれます。
電車でお年寄りに席を譲ると、譲った方にも譲られた方にもオキシトシンが分泌されます。
親切にされた方ばかりでなく、親切にした側にもオキシトシンが出るのです。
そして、こちらは、ほんのりと長続きする喜びです。
(中略)
ドーパミンとオキシトシンは、どちらも人間にとっては欠かせないものです。
両方の特長を知り、上手に取り入れていきたいものです。
私は、人は自分のなかにあるものが外に出てくると考えています。
もし、皆さんが自分のことを幸せだと感じているなら、その人からは、“豊かさ”や“やさしさ”や“思いやり”が出てくるはずです。
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笑育のすすめ
百瀬和夫 著
HS
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