
古川さんには、10名の部下がいますが、成績がよくなくても、けっして怒ったりけなしたりしないそうです。とにかく褒める。
でも、根拠なく、ばく然と褒めても心にはひびきません。
部下が営業から戻ってくると、「今日もダメでした~。4万円しかできなくて」
「どれ、日報を見せてみろ」その日のお客さまの数字を、ひとつひとつ確認します。
そのなかに、ひとつだけ「1万円」という数字が目につく。
「お!これスゴイじゃん。どうしたんだ?」とたずねます。
すると弾んだ声で、「ええ、〇〇町から乗せたお客様が高速で△△まで行ってくれって」と答えます。
「おお、そうか、よかったな。スゴイじゃん」と褒める。ここですかさず、「名刺ちゃんと渡したか」と聞きます。
「はい」
「電話がかかってきたらいいな~」
「はい」
たった一言で、元気を与えられるのです。
つまり、「いいところ探し」をするということですね。
ダメな人は、ダメな人たちのグループに入っているそうです。
ダメな人たちは「そんなに頑張ってどうするんだ」と、デキる人たちを小バカにしてなにもしないでサボっています。
「近距離ばっかりだ」とグチを言う人のなかにいては、いつまでも成績はあがりません。
思いきって、デキる人たちのグループと話をする。
デキる人は必ずアドバイスをしてくれるといいます。
たったそれだけで、自分が変わるから不思議です。
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心がほっとするいい話
志賀内泰弘 著
イースト・プレス
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