元々ひとつの自分に備わっている感情

banner02
飛躍 いいため話
画像:http://publicdomainq.net

誰かの想いや言葉や行動が行き交う社会と、日々関わる私たち。

それは、この世界が均衡しながら揺れ続けるのと一緒であり、人間もそれぞれの世界の中で、いろいろな感情が、毎日心の中を廻り続ける。

生きていれば、なにもない穏やかな時間も、良いときも、嫌なときも、必ずやってくる。

ある日のネガティブな感情があれば、ある日のポジティブな感情もあるように、人間は生きている限り、ひとつの感情に収束されない生きもの。

それなのに。

得てして、人はこう思いたがる。

(善き一貫性さえ持ち合わせていれば、安心もでき、バランスだって取れていくはず)

本当にそうだろうか・・・。

喜怒哀楽。

どんな感情も、元々ひとつの自分に備わっている感情の一片。

善き人生を目指し、善き心を掲げていたとしても・・・、ときに、一筋縄ではいかないのが人生という道でもある。

自身も、あの人の心も、家族も、組織も。

どんな世界であれ、ひとつの塊りに括ろうとすると、細胞分裂を繰り返すかのように、その塊は弾け出す。

縛ろう、奪おう、と思わずとも・・・、蠢き出してしまう。

それは両極の不変の摂理だ。

人の善き心、も然り。

その一片だけを照らし続ければ、それは脱ぎ捨てることもできないほどの、心を覆う闇で、いつの日か、強固な鎧にさえなってしまいかねない。

_______

私は、悲しみも劣情も、静やかに眺める。

黒田 充代 著

クローバー出版