医学博士 安保徹氏「病気の原因は◯◯である」

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画像:http://free-photos.gatag.net/

東北大学を卒業して研修医時代の2年間に15人のガン患者さんを担当しましたが、どんなに治療しても病気がよくならない、治るどころか、強い抗ガン剤を使った結果、あっという間に亡くなって生還率はゼロ、大きな大きな挫折でした。

私は病気を治そう、病人を無くそうという思いから医師になったわけです。

自分の無能力さに絶望し、無気力になり、本当にこれで病人を救えるのだろうかと現代医学への疑問を抱きました。

この挫折が現代医学に見切りをつけて、免疫学を研究する道へ入るきっかけになりました。

今から思うと大変な転換でした。

この転換のおかげで、自律神経の交感神経と副交感神経の偏りが白血球の中のリンパ球と顆粒(かりゅう)球のバランスを左右し、その結果、病気が引き起こされることがわかりました。

病気の根本的な原因が、人の生き方とかかわっていることに気付かされました。

心と体は非常に密接につながっていて、怒りやねたみ、恐怖心などの心のゆがみは体の異常まできたしてしまいます。

ぐちや不平不満を言うのも、自分の交感神経を刺激してストレスを増やしているだけです。

何事に対してもおおらかな気持ちを持ち、穏やかに暮らせるよう生き方や心の持ち方を変えていく必要があります。

アメリカでは1日20分間4日連続で日記を書いた人は書かなかった人よりもT細胞の活性が高くなったという報告があります。

日本でも末期のガン患者さんにうれしいこと、楽しいことだけを日記に書かせて、ガンと闘う生命力を高める代替え医療を行っている医師もいます。

日記を書くことで自分自身の感情が整理されて精神的な安定が免疫力を高めるからでしょう。

手軽で確実な方法としては笑うことです。

笑いは喜びや楽しさの感情とつながっていて筋肉の緊張を緩ませ副交感神経を優位にします。

笑いの効果にはNK細胞の活性を高めたり、リウマチの痛みやアトピー性皮膚炎のかゆみや発疹を軽減したり、糖尿病の血糖値の上昇を抑えたりすることが報告されています。

ストレスの強い人ほど、効果が高くどんなにおもしろいことがなくても鏡にむかってつくり笑いするだけで筋肉がほぐれて免疫力を高めるいい結果が出ています。

また、楽をしすぎると、筋肉の低下や精神的な無気力が引き金となって副交感神経が優位になり病気を引き起こします。

定年退職後のお年寄りが、やっと楽ができると思い、まったく体を動かさなくなり、あっという間に無気力になって認知症の症状が起こるケースです。

さらに楽な生き方を助長しているのは、一年中空調が整った汗ひとつかかない快適な住環境、移動といえば車中心、どこでもエレベーターやエスカレーターを使う足の筋肉をあまり使わない便利な社会です。

そのため、体温を調節する機能を働かせる必要はなく、基礎代謝が低下し、環境に適応しにくい、肉体的にも精神的にもひ弱な人をつくりだしたのです。

子どもたちにアレルギーが増えたのも屋外で遊ぶよりも室内でのゲーム、いつでも甘いお菓子やジュースが与えられる過保護な生活が原因です。

子供には甘いものをやめて興味をもった運動をさせる、決して快適ではない我慢する生活を意識的に心がける必要があります。

体と心のバランスを保ってこそ、免疫力を高められるのだと思います。

また、今の医学は急性感染症とかケガとかの救急医療にはすごく威力を発揮しているのですが、慢性的な病気には手出しができません。

なぜかというと原因がわからないまま治療していたからです。

原因がわからないのですから対処療法しか手がありません。

腰が痛かったら湿布薬、血圧が高かったら血圧を下げる薬、原因とは関係なく少しでも症状が軽くなったり検査数値がよくなればいいという形で出されているのですから、一生懸命飲んでも治ることとは関係ありません。

余りにつらいとき1~2週間飲むのはありうることですが、半年も1年も対処療法の薬を飲むのはおかしいのです。

対処療法の薬で2週間以上飲んでいい薬はありません。

むしろ薬を熱心に飲んだ人は具合が悪くなる流れに入ってしまいます。

引用:医学博士 安保徹
『安保徹の病気にならない 三大免疫力』実業之日本社