
「この前、すごく嫌なことがあった」と言っている人の顔は、本人は気づいていなくても、「頼まれにくい顔」になっています。
「この前、すごく楽しい出来事があったんだよね」と言っている人の顔は、「頼まれやすい顔」をしています。
それを何十万回も繰り返しているうちに、「頼まれやすい人相」と「頼まれにくい人相」にはっきり分かれていくのです。
たとえば、あなたがクルマを修理に出すとき、「修理の腕はいいけどいつも不機嫌で、怒りっぽい人」と「修理の腕は普通くらいだけど、いつもニコニコと明るい人」がいたとしたら、どちらにクルマを預けたいですか?
「そんなつまらない修理をオレに頼むな」というような人よりも、「いいですよ、これくらいならすぐに直せますから」という人のほうが頼みやすいでしょう。
また、上司が部下に仕事を頼むとき、「すごく優秀なんだけどいつも不機嫌で、『なんでオレがやるんだよ』という表情をしている部下」と、「能力はそれほど秀でていなけれど、いつもニコニコして『はい、わかりました!すぐやります』と答える部下」では、どちらに仕事を任せたいでしょう。
優秀な部下が2時間で終わるところ、ニコニコしている部下は4時間かかってしまうかもしれない。
けれど、頼まれやすい表情をしている部下のほうが、最終的には楽しく仕事ができて、だからこそ自然と「会社の業績」も上がっていくのではないでしょうか。
『もうひとつの幸せ論』ダイヤモンド社
![]() |