
ところで、動物と人間を分ける最大の決め手はなんでしょうか。
私は霊的なものを信じ、敬うことができるかどうかにあると思います。
猿にも道具を使ったり、声を発して、意思を伝えたりすることができます。
しかし、猿には神仏さま、ご先祖さまなどの霊的で、目に見えないものに対して敬うとか、尊敬する、感謝する、手を合わせるという行為はありません。
生かされていることに感謝し、「ありがとうございます」と手を合わせ、頭を下げる姿。
これが人間を人間たらしめているものなのです。
神仏さま、大自然の恵み、そしてご先祖さまや家族に対して、またあらゆるものに対して、「ありがとうございます」という感謝の念で手を合わせてこそ、人間が万物の霊長だといえるのではないでしょうか。
手を合わせる合掌の姿が、人間として最も美しい姿です。
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人間繁盛の法則
井本 全海 著
致知出版社
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