
「子どもがあの学校に合格しますように」
「病気がなおりますように」
「あの会社に就職できますように」
と、私たちは祈ります。
ところが、子どもは不合格、病気はなおらない、就職も行きたいところに行けなかった、ということはよくあることです。
「神も仏もあるものか」と言いたくなるのは、こういう時です。
ところが、実は、「求めること、捜すこと、戸を叩くこと」も大切ですが、それに応えて与えられるものを謙虚に“いただく心”のほうがよりたいせつなのです。
激しく求めただけに、その求めたものが与えられなかった時の落胆、捜しものを見つけられなかった時の失望には、計り知れないものがあります。
でも、そういう切なさ、つらさこそが、実は人間が成長してゆく上で「本当にたいせつなもの」「必要なもの」だったのだと、いつか必ず気づく日があるものです。
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どんな時でも人は笑顔になれる
渡辺 和子 著
PHP研究所
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