
食事と記憶についての医学的な見解を説明しましょう。
食後の眠気の原因は主に2つあります。
ひとつは食べ物を消化するために血液が消化器官へと集中し、脳への血液循環が減ることによるものです。
もうひとつは、食後の低血糖です。
低血糖とは、血中にブドウ糖が不足している状態のことです。
ブドウ糖は脳の活動に必要不可欠な成分ですので、低血糖では脳の活動が低下し、眠くなります。
食事をとると血糖値が上昇するため、インスリンという血糖値を下げるホルモンが過剰に分泌され、その結果として低血糖になってしまうのです。
食後に血糖値が上昇する原因は、炭水化物に含まれる糖質が急激に体内で消化、分解され、ブドウ糖に変化してしまうからです。
そこで、昼食において炭水化物のとり方に注意すれば、食後のインスリンの分泌を調節することができます。
カレーライスやラーメン、菓子パン、うどんなどのように炭水化物のみを摂取するのではなく、その前に、必ず野菜をとるよう心がけましょう。
野菜を最初に摂取することで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
(中略)
仕事の効率を上げるためには、コンディションを整える必要があります。
血糖値を意識した食事を心がけることで、食後の眠気を予防し、1日の生産量が上がる生活リズムを作ることが、大きな成果を生む秘訣です。
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