
そもそも相手の浮気を疑ったり束縛したりすることは、愛情表現ではなく自己中心的な人の行動です。
相手を大事にすることよりも、自分が安心することを優先したい気持ちの表われであり、自分のことしか考えていないからです。
そのため、こうした人が幸せな恋愛を続け、結婚を果たすには、自分が安心したい欲求をどこまで制御できるかにかかっています。
「浮気しているんじゃないか」と問い詰められるのも、最初のころは「やきもちをやいてかわいい」と思うでしょう。
しかし1日に何度も、それが毎日繰り返されると、だんだんうっとうしくなります。
相手は「いつまで経っても自分のことを信用してくれない」と不満に感じます。
同じ質問を繰り返されると誰でもイライラするものです。
やがて返事をするのも面倒になり、「もういいかげんにしろよ」と怒りに変わります。
仮に恋人同士で同棲していても、相手には相手の予定や人間関係があります。
友人、会社の同僚、仕事の取引先とのつきあいもあるでしょう。
自分一人で考えたり趣味に没頭したりしたいかもしれません。
にもかかわらず、いい人はそうした相手の都合はおかまいなしに自分の欲求を満たそうとします。
まともな相手であれば、こんな人から離れていくのは当然です。
そして相手から別れを告げられたとき、話し合おうとするどころか、逆上したり泣き叫んだりしてすがりつきます。
彼らは、誰かに認めてもらうことで自己を肯定し、自分の存在価値を認識しようとしますが、別れとはそれを否定されるということであり、心身が切り刻まれるほどつらいことなのです。
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「いい人」をやめれば人生はうまくいく
牛堂 登紀雄 著
日本実業出版社
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