【皮肉】そもそも、よく本を買うお金があったね

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本 いいため話
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中学生の男の子に、「電気もなかったむかし、ローソクやランプの油も買えなかった貧しい学生は、蛍の光や窓辺に積もった雪のあかりで本を読んだ」と話しますと、

「そもそも、よく本を買うお金があったね」と、いうのです。

しかし、むかしの学生は食べるものを切りつめてでも、本を買ったものです。

そんな苦労をしながら勉強しても、むかしの立派な人は学んだことを「飯の種」にはしませんでした。

弘法さんは、こういって嘆かれたといいます。

「いまの人は書物を読んで学んでいるが、それは、少しでも早く出世をして、高い地位と高い給料を手に入れたいためである」

それから千二百年を経た、現在の子供たちも同じですね。

みんな、一流大学を目指して塾へ通い、夜も眠らずに勉強しています。

一流の大学を卒業して、役所や一流企業に入って、高級官僚や重役に出世するためです。

そうなれば、より高い地位や名誉、より強い権力と、より多くの財産が得られるからです。

けれども、そんな考え方で勉強を続けていると、なにごとも損か得かで判断するようになってしまいます。

その結果、どれが正でどれが悪かの分別がつかなくなり、やがて自分の地位を利用した汚職や収賄事件を引き起こします。

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人生の悩みが消える空海の教え

大栗 道榮 著

三笠書房より