我以外、皆師なり

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師 いいため話
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私の母は義理堅い人で、何かを頂戴した時には、すぐに礼状を書き、それ相応のお返しをして義理を果たしていました。

その同じ母が、恩返しの行為をすることの大切さとともに教えたのは、今日の自分があるのは、「恩人たちのおかげ」ということだったのです。

このことを忘れずに生きていれば、いつも心に感謝の念があるわけだし、人は、そうやって幸せになるのだということでした。

母はまた、何かを恵んでくださった人、助けてくださった人だけが恩人なのではなくて、私たちを苦しめた人、私たちに嫌な思いをさせた人々もまた、長い目で見れば恩人なのだということを教えてくれました。

「そういう人がいるおかげで、私たちは成長出来るのだからね」

そういう母の言葉には、経験した人のみがもつ重みがありました。

「我以外、皆師なり」という言葉があります。

これは、自分以外のものすべてから、私たちは何かを習うことが出来るということ、したがって、いつも謙虚に「恩を受けている」という思いを抱いて生きるということです。

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忘れかけていた大切なこと

渡辺 和子 著

PHP文庫より