
「ナツ、人間の幸せの48%は遺伝子で規定されているという話を聞いたことがあるか?
ポジティブ心理学の調査ではそんな結果が出たそうじゃ。
ふぉふぉふぉ、なかなかショッキングな数字なのは否定できんな。
これをどう受けとめるかはその人次第じゃが、大事なのは残り52%のほうじゃという考え方もできる」
静かに目を開けたヨーダが言う。
「なるほど、でも結局、どれくらいお金持ちになれるかとか、どれだけ偉くなれるかが肝心だという結論になるんじゃないですか?」
私はすかさず尋ねた。
「それが意外にも、財産や社会的地位の影響はわずか10%らしいんじゃよ。
では、残りの42%は何なのかといえば、それが個々人の行動や気持ちということになる。
自分でどうにかなる残り42%、すなわち、どう生きるかにフォーカスしたほうがよっぽどいいと言えるのかもしれん。
ま、幸福は人それぞれじゃから、1つの考え方でしかないがな。
そして、幸福度を高める生き方の因子として、繰り返し登場するのが感謝なんじゃよ。
他人や社会に対して感謝する気持ちを持っている人のほうが、幸福度が高いという結果が出ておる。
脳科学の分野でもそのことはデータで示されとるぞ。
感謝の気持ちは、怒り、恐怖、嫉妬など、さまざまなネガティブな感情をとかすんじゃ」
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「世界のエリートがやっている最高の休息法」
久賀谷 亮 著
ダイヤモンド社より
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