
「無病息災」という言葉もありますが、それは無理というものです。
なぜなら、私たちはみな、いつか必ず死ぬ運命にあります。
この世に生まれてきた以上、それは避けられないことです。
ということは、考えたくないことですが、その途中で病気になったり、事故にあったりもするでしょう。
でも、その病気や事故を経験することで、初めて家族の絆(きずな)ができたりします。
「問題だ」と思うことがあったからこそ、うまくいくこともあるわけです。
そういう意味では、事故にあったり病気になったりしている人が必ずしも不運だとは言えないのではないでしょうか。
幸せとは、人生で起きてしまう不運に見えるものを、どれだけリカバーしていくかだともいえます。
つまり、「幸せの復元力」を持てるかどうかなのです。
それに加えて、たとえどこかに流されたとしても、流された先で幸せを見つけられる能力も大切です。
人生は、「私はここに行きたい」と願っても、必ずしもそこへ行けるわけではありません。
むしろ流れ流れて、思ってもみなかったところに行く可能性のほうが高いかもしれません。
そして流されていった先が、最初に思っていたような場所でなくても、その場所で幸せを見出せれば、その人の人生はうまくいっているといえると思います。
人生においては、「幸せの見つけ方」はとても大事です。
幸せも不幸せも、人生の過程にしかないからです。
『ずっとうまくいく人の習慣』王様文庫・三笠書房
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