
ものさえあれば、 ものをつかめば、 ものが手に入れば 幸せになるという時代は、日本では多くの人たちにとって、終わってしまったのです。 では、今は何を求めているのでしょうか。 今までのものは、手に入れば、見て触れることもでき、感じることもできました。 けれども、形あるものはもういらなくなってしまったのです。 みんなが求めているのは、 「見えないものを見える形」にしたものなのです。 たとえば、優しい言葉とか励ましとか、認めてくれること。 どの時代にも人間の根底にある願いは、 自分が受け入れられ、理解されて、認められて、大切にされ、そして許されていることです。 そして、自分も他の人の役に立つ人間で、 自分で自分のことを「いい人だな」と思えるような、 そういう自分を認める力が欲しいのです。 今の時代はいつにもまして、強烈に、そうした「もの」を希求しています。 ~~~ 出典 [「愛」は伝わっていますか] 鈴木 秀子 著 講談社より
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