
苦しんでいる人は、
その苦しみを誰にでも言うわけではありません。
たとえ、苦しくても、言いたくない人の前では、決して苦しいとは言いません。
あるいは、苦しみがわかってくれない人の前でも、苦しいとは言いません。
苦しい人は、自分の苦しみをわかってくれる人にだけ、苦しいと言います。
では、苦しいときに、苦しいと言ってもらえる関係を築くためには、
どうしたらよいのでしょうか。
どのような私(あなた)であれば、苦しみを打ち明けてもらえるでしょうか。
それは、楽しい話をしたり、
状況を詳しく説明する私ではありません。
その人の辛い苦しみをじっと耳を傾けて聴いてくれる私が、
苦しんでいる人にとってよき理解者になるのです。
聴くことは、苦しんでいる人にとってとても大切な、
『援助』となります。
私が苦しんでいる友人を理解するのではなくて、
聴くことを通して、友人が私のことを理解者と、認めてくれることを
しっかりと心に留めてください。
引用:苦しみの中でも幸せは見つかる
小沢竹俊 著
扶桑社
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