
私は一九八六年と一九八八年の春に四十三日と四十六日の長断食をやりましたが、世間から賞讃や人間社会からのごほうびは全くありませんでした。
そのかわり、徹底した貧乏と健康と不思議な安らぎという三つのごほうびをいただきました。
その上「変人」というごほうびをもらいましたが・・・世間的な地位や名誉や賞讃は、いっさい何もありませんでした。
それは誰にも知らせず、こっそりと山の中で断食をしたからですが、内なる心から・・・「修行の姿を世間にさらしてはならない」というメッセージを三十代はじめにいただいていたのです。
ずしんと心に響いたメッセージでした。
引用:断食のすすめ
北川八郎 著
高木書房
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