
私が研究しているアドラー心理学では、基本的に「あなたをつくったのはあなた、あなたを変えるのもあなた」という見解を持ちます。
自分は自分の運命の主人公、自分という飛行機のパイロットは、自分自身であると考えるのです。
確かにある時期まで自分のモデルであった親は、あなたに悪影響を与えていたかもしれません。
しかし、理性を持った人ならば、親の呪いをいつまでも自分の中に取り込んでいる必要はありません。
「(親の影響はあったかもしれませんが、最終的に)あなたをつくったのはあなた、あなたを変えることができるのもあなた」ではないでしょうか。
もちろんそれは、会社の上司や結婚相手に対しても同じことが言えます。
もしあなたが職場に不満を持っているとしても、その会社に入社することを選んだのは誰でしょうか。
疑いもなく、あなたです。
「親に言われてしぶしぶ入ったんだよ」という場合でも、親の意見に最終的に反対せず、しぶしぶながらも入社するという選択肢を取ったのは、あなたなのです。
結婚相手にしても同じです。
今の日本で、本人がまったく同意していないという結婚は稀なはずです。
「結婚した頃と今と、相手が変わってしまった」という場合でも、「子どもがいるから離婚は考えられない」という場合でも、不満を持ちながらもその相手と一緒に居続けることを選んだのは、あなたです。
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自分を勇気づけるアドラー心理学7つの知恵
岩井 俊憲 著
KKベストセラーズ
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