一生ボケない脳をつくる

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シニア いいため話
画像:http://gahag.net/

「記憶力」には、「モノを覚える力=記憶する(インプット)力」だけでなく、「モノを思い出す力=記憶を引き出す(アウトプット)力」があります。

この「記憶を引き出す力」、脳のどこかにしまわれた記憶を引っ張り出してくる「インデックス(検索)機能」を担っているとされるのが、前頭葉です。

この前頭葉が委縮(老化)してくれば当然その機能も衰え、モノがなかなか思い出せなくなります。

そして何よりこわいのは、この機能が衰え始めると、「悪循環」によってこの機能の衰えにさらに加速がかかってしまうことです。

それは「モノが思い出せなくなる」ことにより、「話題も出てこなくなる」からです。

長年付き合ってきた友人や家族などの間では、歳をとる以前から「アレ」「ソレ」「コレ」の指示代名詞だけでてっとり早く話をすることもあるでしょうし、それをいちいち「単語」に置き換えて話すのもどこかぎこちなさを感じることもあるかもしれません。

しかし歳をとって、「思い出せないから指示代名詞」の会話になってきたら、むしろあえて「指示代名詞NG」のルールを自らに課してみます。

例えば学生時代からの友人同士で、「ほら、隣のクラスの、なんてヤツだっけ、あの、いつも野球帽を逆さまにかぶっていた…」「ああわかった、アイツだよな」「そうそう、アイツ。名前思い出せないけど、まあいいか」…という会話になったとき。

ここでとりあえず一件落着して他の話題に移っても、密かに頭のなかで「誰だっけ、誰だっけ…」とめぐらせているうちに、何かの拍子に思い出せることはままあるものです。

「思い出そう」とすることで、脳のインデックス(検索)機能が頑張って頑張って、ついに記憶を引き出すことに成功する…こうしたことを続けていくうちに、「思い出そう」ともしない頃より脳のインデックス機能は格段にアップします。

また、出力系を鍛える最も簡単な方法は、“誰かと話すこと”です。

歳をとっても若々しい人というのは、自分の知らないことや知りたいことがあると、素直に「わからないから教えてほしい」と訊き、相手の説明に熱心に耳を傾けます。

そして、自分なりの経験や実績を積んできた人ほど、積極的に質問し、教えを乞います。

松下幸之助氏は晩年になっても「自分にはわからないこと」があれば、初歩的なことでも自分の孫ほどの年齢の技術者や研究者に、徹底的に訊いていたといいます。

こんなことを言ったら、こんなこともわからなかったら、こんなことを訊いたら「恥ずかしい」…

そんなプライドは捨て去って、「わからないことがあったら、訊けばいい」という気持ちでとにかく人と話してみること。

これが出力系を鍛えることに直結するのです。

『一生 ボケない脳をつくる 77の習慣』ディスカヴァー