「デ・ジャ・ブ」ならぬ「ブ・ジャ・デ」を体験する

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ブ・ジャ・デ いいため話
画像:http://gahag.net/

オリジナリティの最たるポイントは、「既存のもの」を疑い、よりよい選択肢を探すことだ。

まず必要なのは好奇心だ…そもそもなぜ既存のものが存在するのかということをじっくり考えてみる。

「デ・ジャ・ブ」ならぬ「ブ・ジャ・デ」を体験すると、今当たり前に存在するものが疑問に思えてしかたなくなる。

「デ・ジャ・ブ」とは、はじめて見たはずなのに前にも見たことがあるような感覚だ。

「ブ・ジャ・デ」とは、その反対で、既知のものを目の前にしながら、新たな視点でそれを見つめ、古い問題から新たな洞察を得ることだ。

「ブ・ジャ・デ」の体験なしに、ワービー・パーカーの起業はなかっただろう。

4人の創業者たちはある晩、コンピュータ室でいすに座って会社の構想を立てていたが、そのとき4人合わせて60年のメガネ使用歴があった。

メガネはそれまで理不尽なほど高価だった。

「あんなにも単純なしくみの製品がなぜ、精緻なスマートフォンよりも高いのか?」

メガネがなぜあそこまで高価なのかという好奇心をもった4人は、業界の調査に乗り出した。

すると、前年の売上が70億ドル(約7000億円)以上にも上るヨーロッパのルクソティカが圧倒的に世界の市場を支配していることがわかった。

「製造原価からすると、あの価格はまったく説明がつかないんです」

ルクソティカは市場を独占しているのをいいことに、原価の20倍もの値段をつけていたのだ。

「僕たちは違うやり方でやってやろうと思いました。自分たちの運命をコントロールできるんだ、自分たちの価格をコントロールできるんだ、とわかったんです」

納得できない既存のシステムに好奇心をもってみると、大部分のことは社会的な要因に端を発しているということがわかってくる…ルールとシステムは人間がつくっているのだ。

このことを認識すると、現状をいかに変えられるかを考える勇気が生まれる。

『誰もが「人と違うこと」ができる時代』三笠書房