
古代マヤの人々の言葉に、
〈イン・ラケチ〉
というものがあるのですが、これを訳すと「私は、もうひとりのあなた自身です」となります。
つまり、私はあなた、あなたは私……。
〈We are all one.〉です。
他人のことを自分だと思って接すれば、相手に不快感を与えないでしょうし、自分の心の内を正直に伝えることもできます。
お世辞も必要でなくなりますし、指摘すべき点があったらしていいと思います。
もちろん嬉しいことがあれば、それを共有したいとも思います。
逆に、もしも相手のことを自分ではなくて他人だと思って接すると、人はしばしば等身大の言葉を吐けなくなります。
相手によく思われようとして小さな嘘をついてしまったり、余計な画策をしたり、話しを脚色したりして、人間関係を複雑で難しいものにしてしまう。
そうなるとお互いに本質をわかり合えなくなり、いずれ『猜疑心(さいぎしん)』が芽生えてきます。
これではいい関係は生まれません。
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「風の谷のあの人と結婚する方法」
須藤元気 著
ベースボール・マガジン社より
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