
自分の実力を遺憾なく発揮する選手たちは、結果が出たから感謝するのではなく、感謝するというライフスキルを実践するからこそ、フロー化が起こりパフォーマンスが高まり、結果を出しているのだと考えられる。
このライフスキルの持ち主で思い出すアスリート代表は、マラソンの高橋尚子選手だ。
これまでのマラソンランナーは、周りの期待に応えるために走っている中、彼女は違っていた。
まず、どんな時もフルマラソンを走れることに感謝しながら走っていたそうだ。
そして沿道の人たちにも感謝。
さらには、30キロ付近で競り合っているライバルにすら感謝していたと聞く。
30キロの一番きついところで、
「こいつだけには負けるか」
と考えていると、身体は緊張し、筋肉は硬くなるだけではなく、
末梢血管は収縮して酸素の供給も悪くなり、パフォーマンスは低下する。
相手にすら感謝する状況はフロー状態を作るので、身体のパフォーマンスは低下することなく、パフォーマンスを維持・向上させる。
引用:「ゾーンに入る技術」
辻秀一 著
フォレスト出版
![]() |