
行動しない人間は、自分が行動しない理由を、すぐに「勇気」のせいにする。
「勇気がないから一歩踏み出せない」と言う。
これは違う。大間違いだ。
行動することに、勇気は必要ない。
子供の頃に一人で乗れなかった電車に、今、あなたが一人で乗れるようになったのは、あなたが勇気を手に入れたからではない。
「電車の乗り方」という“情報”を手に入れたからだ。
僕は今、この文章を新宿の喫茶店で書いているが、家を出てから、この喫茶店に来るまでに「勇気」など1ミリも使っていない。
喫茶店に来るまでの道(情報)が頭に入っているからだ。
一方、今から、アマゾンの奥地に行くとなると、「毒を持っている虫がいるのではないだろうか?」とか何とか考えて、僕は踏みとどまってしまう。
その時、「毒を持っている虫はいるけれど、ワクチンを打っておけば問題ないよ」と教えてもらえると、僕の足は前に進む。
一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。
説明できてしまう事柄に「勇気」は必要ない。
一歩踏み出すことに勇気が必要だと思っているのであれば尚のこと、そんな不確かなものを取っ払ってやる為にも、とっとと情報を仕入れた方がいい。
そして、コチラから仕入れようとせずとも、自然と情報が集まってくる身体作りをしておいた方がいい。
情報は、行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が集まってくる。行動の連鎖だ。
勇気のせいにしてはいけない。
今、あなたが行動できていない理由は、あなたが情報収集をサボっているせいだ。
努力だ、圧倒的努力。これに尽きる。
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革命のファンファーレ
西野亮廣 著
幻冬舎
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