
人間は、自ら燃えていく自然性(じねんせい)の人と、火を近づけると燃える可能性の人、火を近づけても燃えない不燃焼の人の三つに大きく分けられます。
何かをやり遂げるためにはたいへんなエネルギーが必要です。
そしてそのエネルギーは、自分自身を励まし、燃え上がらせることで起こってきます。
人から言われたから、命令されたから仕事をするのではなく、言われる前に自分からやろうという積極的な人が、「自ら燃える人」です。
では、自分が燃える一番よい方法とは、何でしょうか。
それは仕事を好きになることです。
「惚れて通えば千里も一里」という言葉があるように、好きになれば苦労など感じません。
嫌々やっていると、どんなことでも、つらく感じるものです。
仕事を好きになることで、どんな苦労の最中(さなか)でも、「一生懸命に打ち込んでみよう」と気持ちを前向きに切り替えることができます。
全力で打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、次の目標へ挑戦する意志が生まれます。
その繰り返しのなかでさらに仕事を好きになり、ますます努力を惜しまなくなり、素晴らしい成果を上げることができます。
仕事を好きになるための努力をすること、これこそが人生において、また仕事において、最も重要な要素だと思います。
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考え方
稲盛 和夫 著
大和書房より
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