
「風林火山」の四字句は、日本の戦国武将・武田信玄が旗印にしたことで有名ですが、その旗印には正しくは、
「其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山」
という十六文字が書かれていました。
戦国の有名武将である信玄が使ったのがここまでだったので、きわめて有名になりましたが、実はあとにもう2つあって、それが
暗闇に身をひそめたかと思えば、万雷のようにとどろきわたる(知りがたきこと陰のごとく、動くこと雷霆(らいてい)のごとし)
という部分。
なぜここまで信玄が入れなかったのか、正確なことはわかりませんが、おそらく長すぎて旗に入りきらないので、十六文字までで切ったのでしょう。
いずれにせよ、ここに書かれているのは、動から静、明から暗といった、エッジの効いた動きを理想とする軍隊のあり方です。
引用:「クイズで学ぶ 孫子」
守屋淳 著
田中靖浩 著
日本経済新聞出版社より
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